DA-TE APPs! 2021

ピコラ 三浦です。
DA-TE APPs! 2021 終わりましたね―。

今年も長い戦いでした。本当に長かった……。

ピコラブログにて GLS for Education部門の詳細リザルトについて書いたので、こちらではフリー部門の攻略法についてまとめたいと思います。

もっとも、ゲーム開発において重要なことはほとんど松山さんに語っていただいたので、学生のみなさんこちらをご覧ください。

DA-TE APPs!2021 ゲームフリー部門 企画アドバイス会議
DA-TE APPs!2021 ゲームフリー部門 1次審査通過作品アドバイス会議

審査委員長自ら、あらかじめ答えを全て教えてくれるコンテストなんて他にないですよ!すごい!

ここで松山さんがおっしゃっていることを実践できれば、まあ優勝できます。
(本当はこのレベルは当たり前にこなせて、もっと高いレベルでの勝負になってほしい……)

全体を通して僕も企画やゲーム内容にフィードバックを送っていました。
その時、特に必要だなと思ったことを3点あげます。

当たり前のことしか言いません。
DA-TE APPs! だけでなく、どんなコンテストでも使えるでしょう。

1. 自分たちの力量を正確に把握して、作りきれるものを作ろう
当たり前ですよね。ただ、企画段階で、これ3ヶ月じゃ絶対無理でしょ……って企画が本当に多くてですね……。

結構詳しくチームの状態を聞いて、残り期間だとこの状態が精一杯だと思いますよ、と伝え、考え直すよう勧めたんですが、最終的にはがんばります!と返され終わりました。

そして一次審査の時に、案の定企画段階で伝えた通りの「この状態」のゲームが来た苦い思い出……。

本気で勝ちたいなら、まず自分たちが作りきれるものを知りましょう。とにかく最初は小さく作りましょう。

自分の力量が分からないなら、一週間で一本作ってみましょう。
自動で進み、タップでジャンプするランゲ―で構いません。
その時キャラの動きすらぎこちないレベルなら、3ヶ月かけて3Dアクションゲーム作っても同じような動きにしかなりません。

そこではじめて、じゃあ1つのアクションに時間を絞ろう、とか、作れそうなジャンルで勝負しよう、とか戦略が立てられます。

がんばったってどうにもならないものはなりません。次はもっと強めに言おうと心に誓いました。

2. ゲームエンジンを使って開発しよう
これも当たり前の話ですが、学校のカリキュラム的にゲームエンジンNGなので……というパターンがあったので。

プログラマのカリキュラムとして、エンジンを使わず開発するというのはよくあると思います。
ただ、そもそも学校の授業で作ったものをそのまま提出して勝てると思わない方がいいです。

プログラマの授業でフルスクラッチするのは、コードへの理解を深めるという目的です。ゲームとしての面白さは重要視されません。

コンテスト用のゲームは学校のチーム制作とは別に作りましょう。
学校にいる特に有能でやる気のある人だけ集めてチームを作り、ゲームエンジンの機能をフルに使ってとにかく早く開発してください。
先生にも事情を話して、授業をおろそかにしないからやらせてくれと頼んでください。

フルスクラッチだと1ヶ月以上かかる表現でも、UnityやUEを使えば1日でできるなんてのもザラです。(技術習得は必要ですが)

特にモデルやシェーダは時短してください。
3Dモデルは全部デザイナーが作らなきゃとか考えてると、とても時間は足りません。
プレイヤーキャラのみ3Dデザイナーが時間をしっかりかけて作って、あとはアセットにしましょう。
作り込んだクオリティの高いモデルを、3Dデザイナーのポートフォリオに入れられればハッピーなはずです。
あるいは、モデルがアセットでも、その分マテリアルやシェーダの調整、絵作りの統一感をデザイナーがやりました、というアピールもできます。

キャラから背景からUIから、全部を1人か2人のデザイナーでやるから、古臭い感じになるのです。
「仙台(東北)は古臭いデザインが流行ってるの?」と松山さんに言われないようにしましょう。

3. 最後まで改善し続けよう
これも当たり前ですね。もう当たり前のことしか言ってない。

自分のアイディアを形にした段階で満足する子がいるの、もったいないなーっていつも思います。

冷静に見つめ直しましょう。
ゲームとして欠けているところはありませんか?
自信を持って人に面白いとオススメできるレベルまでできてますか?

最初のアイディアをゲームの形にしても、コンテストでは勝てません。就活で勝つのも難しいと思います。

残念ながら競争社会ですから、よりクオリティが高い方が勝ちます。
そしてゲームエンジンを使えばフルスクラッチより改善もしやすくなります。

番外. みんなで遊ばれるゲームが好まれる傾向がある。
今まで見てきた所感として、ゲームとしての質を高めたうえで、パーティゲームだと評価が高くなりやすいです。
みんなで遊ぶと楽しい、これも当たり前のことですね。

もちろん最低限ゲームの質は必要です。
過去に質の高い1人プレイゲームがパーティゲームに勝ったケースもいくつもあります。

ただ、遊びの面白さがしっかり出せていれば、加点評価されやすいかなと思います。
もっとも全部が全部パーティゲームだと一次審査で競争が発生するので、あえて1人プレイで質の高いゲームという戦略も有効です。

来年のDA-TE APPs!ではもっとレベルをあげていけるよう、今年も全力サポートしていきたいなと思います。

追伸:ゲームコートブログで書く内容だったんだろうかと思い始めてきました。